2009年7月29日水曜日

EFSの授業

いつも遊びのことばかり書いているので、ちょっとは授業のことなど。

Stanford EFSには主にこれから大学院生になる学生と、企業・官庁等からVisiting Scholarとして来ている外国人がいる。授業は午前と午後に分かれており、午前はそれぞれの専攻分野別に編成されたセクションでライティング中心の授業、午後は各分野入り混じって最初のセクション分けテストの結果にしたがって分けられたセクションでプレゼンテーションやディスカッションを行う。


私は午前の授業はビジネスのセクションに入っているのだが、ことビジネスセクションに関しては、ライティングの授業もケースを使ったディスカッションが中心になっている。ケース・ディスカッションにはビジネススクールでやるような問題分析・意思決定に関するものもあれば、ロールプレイもある。

ロールプレイのひとつの例として、この前はタウンホールミーティングというものをやった。ある町にある電機会社の工場が汚染物質を垂れ流しているという設定のケースを読んだあと、市の役人, 会社, 環境保護団体, 労働組合代表, 住民代表などに役割を分けて、それぞれプレゼンテーションを行う。

初回のタウンホールミーティングでは、会社側と環境保護団体側がそれぞれデータとパワーポイントを駆使しながら自分たちの主張を訴え、労働組合や住民を交えて議論をする。模擬ではあるが、どの役も工夫を凝らしたプレゼンテーションだ。ほとんどの受講生は30を超えたいい歳なのだが、皆必死。
タウンホールミーティングの結果を受け、次の週には市の組織の役が最終的な解決案を提案する。どちらの言い分もそこそこ取り入れられ大岡裁きで大団円、と思いきや、市側の裁定に納得いかない各団体がそれぞれ噛み付き、また大議論に。ここらへん、権力者の提案がどうであれ守るべき立場は守る、という他国の価値観を感じられて面白い。

一通りディスカッションをした後は、その内容についてレポートを書くという形でライティングのアサインメントが出る。また、週に1回はビジネスや経済学を専攻しているPhDプログラムの学生がリードし、専門的な立場からケースの内容に深く突っ込んだ議論をするセッションもある。

もちろん受講生は留学生ばかりなので、ネイティブ・スピーカーが参加する本物のビジネススクールの授業には及ばないものがあるが、純ドメの私にとっては、「ならし」という意味では結構有意義な授業内容だと思う。

   

0 件のコメント:

コメントを投稿